グループウェア・システム論

ワークフローシステム-1

ワークフロー*1システムとは

  • ワークフロー
    • 仕事の流れ
  • ワークフロー管理システム*2/ワークフローシステム*3
    • 仕事の流れを支援するシステム
    • 非リアルタイム・分散型のグループウェアの一種
    • ネットワークを利用して情報の流れを電子化することにより,業務の効率化を狙ったもの
    • ユーザの手持ちのコンピュータの能力を最大限に利用する
    • 業務手順の融通性

ワークフローシステムの歴史

  • 1984年
    • FileNet?
      • 紙による文書フローを電子化
  • 1992年頃
    • 日本で欧米の動向が伝えられる
  • 1994年頃
    • 国内自主開発製品

ワークフローシステムの定義

  • 複数の人がかかわる一連の業務の流れ記述し,その流れを実現し,管理するシステム
    • 業務の流れを追跡する機能は,トラッキング*4,トレース*5,オーディットトレイル*6等と呼ばれている
  • 国際的標準化団体WfMC(Workflow Management Coalition)
    • ワークフロー
      • ビジネスプロセスの全体または部分をコンピュータによって自動化すること
      • すなわち,ビジネスプロセス(業務の手順)のうち,自動化された部分
    • ワークフローシステム
      • ワークフローの定義,管理,実行を完全に行うシステムであって,ソフトウェアの実行順序がコンピュータ上にあるワークフローの論理的表現によって制御されるもの

ワークフローシステムに関連する用語

  • ビジネスプロセス*7
    • エンタープライズモデル*8(企業モデル)
  • プロセス定義*9とワークフロー定義*10
    • プロセス定義
      • 業務手順について形式的に記述したもの
    • ワークフロー定義
      • プロセス定義のうち,コンピュータにより流れが自動化される手順を記述した部分
    • プロセスは複数のステップにより定義
      • 一つひとつのステップをアクティビティ*11と呼ぶ
    • インスタンス*12/事例*13
      • 個々の実際の業務
    • 分岐*14
      • AND分岐:全てのフローともに仕事が発生
      • OR分岐:どれかについてのみ仕事が発生
    • 合流*15
      • AND合流:全ての仕事の完了を待ち合わせる
      • OR合流:待ち合わせは発生しない
  • ワークフロー実行サービス*16とワークフローエンジン*17
    • ワークフロー実行サービス
      • ワークフロー定義を解釈してワークフローのインスタンスを作り出し,そのインスタンスを制御し管理するソフトウェアサービス
    • ワークフローエンジン
      • ワークフローインスタンスの実行環境を提供するソフトウェア
  • ワークリスト*18
    • ユーザに対してワークフローエンジンから依頼された作業のリスト
    • ワークアイテム*19(作業項目)
      • ワークリストの要素
    • ワークリストハンドラ*20
      • ワークリストとユーザの仲立ちを行うソフトウェア
  • エージェント*21,役割*22,リソース*23
    • エージェント
      • ワークフローあるいはビジネスプロセスのモデルにおいて,あるアクティビティを実際に担当する実行者
    • 役割
      • ユーザがあるアクティビティを実行しているときはそのアクティビティを実行するという役割を担っている
    • リソース
      • エージェント(人)
      • コンピュータ
      • ツール
      • 機械
      • etc.

ワークフローシステムの参照モデル

  • ワークフロー参照モデル*24
    • インタフェイスはWAPI(Workflow Application Programming Interface)として定義
    • Interfece 1
      • プロセス定義ツールとの間
    • Interfece 2
      • クライアントアプリケーションとの間
    • Interfece 3
      • 起動されるアプリケーションとの間
    • Interfece 4
      • 他のワークフロー実行サービスとの間
      • 相互運用モデル:引き継ぎ型*25,請け負い型*26,並行同期型*27
    • Interfece 5
      • 管理・モニタツールとの間

ワークフローシステムの分類

  • Abbottによる分類
    • 設計指向/実行指向
      • 設計指向:流れの定義,および定義以前の分析の部分に重点を置いたシステム
      • 実行指向:実行や管理の機能に重点を置いたシステム
    • メール型/データベース型
      • メール型:安価に構成できる
      • データベース型:機能が強力・イントラネット技術を利用したものが主流
    • ドキュメント指向/プロセス指向
      • ドキュメント指向:流れの定義などの制御情報を個々の文書ファイルに添付
      • プロセス指向:作業のプロセスを一連のステップでモデリングし,文書とは独立に管理・データベース型ワークフローシステムに適している
  • 適用領域による分類
    • Administrative
      • 定型の間接業務
      • 適用しやすい
    • Production
      • 定型の直接業務
      • 関連アプリケーションと連携する必要
    • Ad Hoc
      • 非定型の間接業務
      • 適用しにくい
    • Collaborative
      • 非定型の直接業務
      • 最も適用しにくい

ワークフローシステムの効果

  • 業務処理時間の実質的短縮
    • 転送の電子化により時間が大幅に短縮。システムからユーザへの適切な働きかけで処理待ち時間の不用意な延びも防止。
    • 締切管理,進捗管理,督促活動等の管理コストを削減。
    • 記入ミスを早めに発見でき,後戻りコストを削減。
    • 仕事をはっきりを把握できるので,モラルが向上。
    • 15-25%のオフィス生産性向上が報告されている。
  • 業務管理の効率化
    • 誰のところまで仕事が進んでいるか容易に把握。
    • 手順を徹底するのに要する管理コストが削減。
    • 業務の量およびその実績が正確かつ定量的に把握。
    • 業務処理負荷の平準化が容易。
  • リエンジニアリング
    • ビジネスプロセスリエンジニアリング(BPR)*28
      • ビジネスプロセスの改善
    • 現行の業務形態を記述。
    • 現行の業務を分析。
    • ビジネスプロセスの再設計,およびその速やかな実施が容易に行える。
  • ISO9000シリーズの実施ツール
    • 記録を自動的に残す手段として有効
  • まとめ
    • ナビゲーション効果
    • 自動化効果
    • オーディットトレイル
    • 記録
    • エンドユーザコンピューティング
    • ダウンサイジング

ワークフローシステムの研究

  • WinogradのThe Coordinatorにおける協調モデル
  • Information Lensにおける電子メール構造化の技術
  • Action Workflow
  • Regatta
  • InConcert?
  • Flexflow

*1 workflow
*2 workflow management system
*3 workflow system
*4 tracking
*5 trace
*6 audit trail
*7 business process
*8 enterprise model
*9 process definition
*10 workflow definition
*11 activity
*12 instance
*13 case
*14 split
*15 join
*16 workflow enactment service
*17 workflow engine
*18 worklist
*19 workitem
*20 worklist handler
*21 agent
*22 role
*23 resource
*24 The Workflow Reference Model
*25 chained
*26 nested
*27 parallel synchronized
*28 Business Process Reengineering

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Last-modified: 2006-11-02 (木) 10:53:33 (4705d)